川上村東川と奈良南部の限界集落
奈良県の下半分は限界集落
奈良県川上村は奈良県の上下中央の右側にあり、平野部に近い(自動車で30分ほど)ので酷い田舎ではない。
奈良県をざっくり上下に割ると下半分が全て限界集落で、限界ではない集落は存在しない。
上半分のうち下1/4は普通の田舎で、時折町があってスーパーやコンビニ、ホームセンターや駅もある。
上4分の1はかなり開けているが、都会っぽいのは右側の奈良市だけ、しかも車で10分ほど走ると山と田んぼと畑ばかりだったりする。
奈良県の下半分には24時間のコンビニは一軒もなく、ヤマザキの昼間だけのコンビニか、コンビニを名乗る個人商店しかない。
スーパーを経営するほどの人口もないのだが、住民たちがどうやって買い物をしているのかは謎です。
時おりスーパーの移動販売車を見かけるが、いつも居る訳ではないし、こうした販売車は赤字で行政が費用を負担している事が多い。
自動車を所有していれば(往復2時間以上かけて)町まで買い物に行けるが、高齢者の多くは車を持っていない。
川上村の人口は約1500人で面積は東京ドームが無限に作れるほど広いが、殆どが山林で利用価値がない。
吉野町の中心部を通る吉野川橋梁
吉野川沿いに遡ります
まだ平野部なので普通の農村です
立派な木が多いのは、切ってもお金にならないから
農村には赤い色が少ないので目立つ
川上村西河、山あいに入ると空き家率が急増します
昔の役場のような建物が廃墟化してます
洗濯物が干してある家以外ぜんぶ空き家
人より動物が多くなると農業はできなくなる
村の産業はダムなど水力発電、防災工事や保守事業など、下流の都市部を守るのが最大の役割になっている。
川やキャンプ場など観光業があるが、客が来るのは春と夏の連休だけで、他はいつ行ってもすべてがら空きです。
各地に点在する集落では、民家の一部は腐って崩れかけていて、まともそうな民家の半数も空き家です。
人が住んでいる家は10軒のうち2軒くらいしかなく、奈良県の下半分が自然に還りつつある。
多くの村は人口数百人で、年数十人のペースで減少しているので、村という単位すら今後維持できなくなるでしょう。
人口30人の村では村の機能を果たせなくなるので、複数の村を合併するか、自然保護区にでもするしかなくなる。
川上村を流れる吉野川沿いに、東川という地区があり、まだ限界ではないがハイペースで人口減少している。
小学校や商店や郵便局、保育所などがなくなったら消滅カウントダウンで、人間より猿や鹿やイノシシの方が多くなる。
人間より動物が多くなると田畑を守れなくなるので、収穫ゼロになり出ていくしかなくなってしまう。
限界集落を回っていると、こうした大きな流れが否応なく見えてくる。
弥生人とかは常に農地を監視していないと、田畑を食われてしまっただろうな、などと想像します。
民宿の前にレア物の公衆電話がある
川が狭く険しくなります
細い道に入ると、行き止まりで農家があった
傾斜地で集落全体が危険地区
食料品店だったようだが空き家
川沿いの道にへばりつくような集落
少し賑やかな場所に出た
この街のメインストリート
つづく