十津川村の上野地集落と廃小学校
谷瀬の吊り橋
前回は十津川村の谷瀬まで行きましたが、長さ約300mの谷瀬の吊り橋が有名な観光スポットです。
どうせ観光目的で吊り橋を掛けたのかと思いきや、両岸の集落を行き来するため住民が自費で掛けました。
1954年(昭和29年)に約800万円かかったが、物価が約20倍になったので現在の価値で1億6000万円程度になる。
一軒当たり30万円ほど負担したそうなので、これも現在の価値で20倍の約600万円を負担した事になる。
当時の日本人は国の世話にならず、自分たちでお金を出して公共物を作っていました。
こうした吊り橋が十津川村のあちこちに残されていて、今も使っているものが多い。
谷瀬の吊り橋は全長約300m
寒くて風もあるが観光客がいます
左の地蔵は毎日新しい花が供えられている
道路の山側にも山を削った地蔵があります
大坂などから日帰りで来れるので人気の観光スポット
むこうから親子が来ました。ちなみにかなり揺れます
この集落の経済は吊り橋と下のキャンプ場で支えられています
現在は町がある上野地にも谷瀬側にも自動車が通れる道路があるが、その頃十津川には丸太の橋しかなかった。
道路が無いので斜面を這って上り、増水すると丸太橋は流されるので毎年架け替えていたという。
今はバスや自動車で往復した方が速いが、もっぱら観光客の肝試し用として使用されている。
この橋は長い間日本最長のつり橋として知られ、上野地に土産物屋や旅館が立ち並び毎日観光客が来る。
上野地と谷瀬を合わせても人口300人なので、毎日10人の宿泊客があったら住民より年間宿泊客が多くなる。
こんな風に小さな集落では一つの観光資源や一つの宿泊施設が、全体に大きな恩恵を与える。
上野地には郵便局や派出所や診療所などがあるが、吊り橋が無かったら今頃は何も無くなっていたでしょう。
吊り橋の周りでは土産物屋が2軒通年営業しています
レストランも兼ねていて、それだけ観光客が来ている
旅館や民宿も数軒営業している
集落を下ると小学校跡があります
中学校も併設していました
車が止まっているので何かに使っているのでしょう
グラウンドから見た集落
新しい家やアパート風の建物もある
電力会社や森林事務所などの拠点があり、関係者もここに住んでいるようです
畑がある集落は耕している人が居る証拠
古い家は斜面にあり細い道でつながっている