十津川村谷瀬地区の集落
十津川村は野迫川村よりは都会
十津川村谷瀬は前にも来たことがあるが、集落などをゆっくり観察したいと思い再訪しました。
十津川村の人口は昭和22年に1万2000人だったのが現在は3400人で、最近は毎年100人ほど減少しています。
急速に減少しているが恵まれている方で、先日行った隣の野迫川村は人口420人、小中学校は一学年平均2人の生徒数でした。
十津川村は第一と第二小学校があって、合計すると1学年平均16人の生徒が居るので、子供の数は8倍です。
野迫川村は奈良県で人口最小、十津川村は下か10番目だが、これほど差がついた理由は現地に行くとすぐに分かる。
十津川村には大きな川が流れていて川沿いに新しい国道バイパスが通り、キャンプ場などの観光地が多い。
野迫川村には大きな川がなく観光地やキャンプ場がそれほどなく、ダムなどの水利施設も十津川村より少ない。
野迫川村は京都や奈良から高野山に参拝するルートだったが、迂回して道路や鉄道で行くようになり通らなくなった。
十津川のような大きな暴れ川がないので、水害は少ない代わりにダムや防災事業も行われなかった。
谷瀬地区に行くため十津川を渡る
寂しげな風景
橋の下がキャンプ場になっている
この橋は実にきれいです
日本一長い谷瀬の吊り橋、住民が自費で掛けました
思ったより揺れるので数メートルで退却
吊り橋を過ぎると谷瀬集落があります
手作りのカカシが村のあちこちに立っています
静かに眠る十津川村の秘境
十津川は暴れ川であるゆえに下流都市に大災害をもたらす危険性があり、そのため十津川村ではダム建設や防災工事が絶えず行われた。
十津川の流れによって瀞峡など有名観光地が多いが、野迫川村は見渡す限り山と杉林しかない。
十津川村には観光業や河川関係の職があるので、この先人口が減少してもどこかで歯止めがかかります。
一方野迫川村には職場というものがないので、いずれ五條市など周辺の自治体と統合されるでしょう。
谷瀬集落も人口が減少し現在は60人ほどで、資料を見ると30歳以下の女性は居住していないようです。
観光業に従事する人は必ずしも集落に住む必要が無いので、集落の人口はどんどん減って行く。
最も近い都市の五條市にも車で1時間ほどかかり、最も近いコンビニ・スーパーは45キロ先でやはり1時間かかる。
ありがちな事だが国が過疎対策に立派な道路を建設すると、若者はその道路を通って都会に出て行ってしまう。
都会から十津川村に遊びに来る人は多いが、移住となると不便さや職場が無い事で二の足を踏む人が多い。
中にトイレがあると書いてあります
住民が作った手作り水車で、稼働中です
集落の端に神社があります
杉林を上ります
参道ですがしんどいので舗装道路をバイクで上がることにします
鮮やかなシダ類が生えた道を上る
神社の裏に展望台があるので上ってみます
マムシの道を歩きます
数百メートル歩くと展望台
さっき居た谷瀬の吊り橋が見える
渡っている人がアリのようです