室生龍穴神社は日本書紀に登場する最古級の神社
秘境龍穴神社
前回は奈良県宇陀市榛原荷阪の名もない川(調べたら荷阪川だった)沿いの名もない林道を走り、不整地になったところで引き返しました。
宇陀ダム沿いに北上すると、山間部をぐるっと回って室生寺を通り、奈良盆地に出ることが出来る。
室生寺に(有料なので)入ったことは無いが、今までの経験上有名すぎる神社や寺は、名前ほどではないことが多い。
法隆寺、金閣。銀閣はどれも「観光客の為のレジャーランド」になっていて、奈良公園と春日大社は鹿に接客させている。
どれも伝統や文化と言っているが、考えているのは金儲けだけで、そこには伝統も文化もない。
観光バスの為の駐車場と道路、歩道が寺そのものの数倍はあり、土産物屋と食堂のほうが寺より遥かに立派だ。
それはともかく室生寺は素通りしたが、手前の室生ダム周辺には深い山や林道や渓流、滝や廃村がまだあるようなので、いずれ行ってみたい。
室生ダムから山地を時計回りに迂回すると、龍穴神社というとても古そうな神社が道路沿いにあります。
どのくらい古そうかというと、石のすり減り方や苔の付着具合、樹林の成長具合は有名神社より遥かに進んでいる。
魅力的な廃屋がある林道を降りて室生ダムに出る
室生ダムに掛かっている古い橋
室生ダムをさっと通り過ぎ
室生寺もさっと通り過ぎる
龍穴神社が現れます
両脇の大木は夫婦杉
恐竜の脚みたいですね
八墓村を思い出します
龍穴神社を(観光客から)守る室生寺
室生龍穴神社は背後に続く聖域の入り口に過ぎないらしく、奥に進むと天岩戸や滝などがあるようでした。
龍神つまり雨をもたらす龍を祀っているが、ありがちな事として創建年度や本当の由来は不明です。
西暦700年代には最初の記録が残されていて、恐らく最初期に造られた神社の一つでしょう。
順番としては室生寺より古く、桓武天皇の病が龍穴の祈祷で治ったことから、龍穴を守るために室生寺が770年以降に創建された。
有名なのは室生寺のほうで龍穴神社はまったく無名、おかげで観光バスも観光客も来ないので確かに「室生寺は龍穴を守っている」と言える。
行った時も室生寺周辺はそれなりに観光客が居たが、龍穴神社は他に参拝者が一人入ってきただけでした。
観光バスの駐車場や売店、バス停も周辺にないので、観光地として売り出すつもりも無いようです。
桓武天皇は平城京から平安京へ遷都した天皇だったので、京都が野原や森林だった頃から龍穴神社は存在した。
もし龍神が桓武天皇の病を治せなければ、京都ではなく大阪や滋賀が都になっていたかも知れない。
苔むして変色した鳥居
深い森に囲まれた社殿
圧倒的な木の存在感
石を覆う苔によって神秘性が強調される
神域とはここなのかも知れない
奈良県の神社のなかでも神秘性では最上位
そして帰路についた
おわり