橿原市の天岩戸神社と天岩戸伝説
天岩戸神社と古代宗教
冬になると天気との闘いになり、とりあえず晴れる日を狙って晴れそうな場所に行き、そこにあるものを撮って帰ります。
この日は奈良県宇陀市の天気予報が晴れだったので向かったが、山地に入ると例によってどす黒く曇りました。
結局雨が降って追い払われるように退散したのだが、天気予報が通用するのは奈良県では平野部だけのようです。
最初に向かったのは橿原市の天岩戸神社で、アマテラスが天岩戸に隠れた伝説がある場所です。
天岩戸伝説がある神社はここだけではなく、京都府福知山市と宮崎県高千穂町にも天岩戸神社が存在する。
それぞれが本物の天岩戸を名乗っているが、古事記が事実としても本物はどれか一カ所しかない。
橿原市の天岩戸神社は裏側に竹林があり、天岩戸とされる岩が安置されている。
それより興味深かったのは説明書きで、「岩穴をご神体とし神殿はなく、古代の原始的な祭祀形式としている」という一文でした。
神道や神社が整備されたのは古事記が書かれた西暦700年前後で、仏教の影響を受けて社殿などを整備した。
それまで神道という名称もなく神社もなく、それぞれの村でそれぞれの神を祭るものだったでしょう。
古代宗教では岩や山のような自然物が神または聖地で、それを拝むことが重要でした。
後に神社になる場所は参拝場所に過ぎないので、神殿や社殿や鳥居は必要ありませんでした。
仏教が豪勢な仏教寺院を建てまくると古代神道は圧倒され、対抗するために「神社」を作り始めたようです。
あらゆる神社の起源を辿ると古事記が書かれた前後に消えてしまい、弥生時代には祭祀場や参拝所としての場所だけがあったようです。
橿原市の天岩戸神社は狭い道の先にある
農地や古い民家の中にあります
12月31日なので正月の飾りがあります
裏側に回ると
天岩戸とされる岩が数個見えます
神社の「中から外を見る」と神目線になります
神は拝所側から参拝する人たちを見るわけです
古い農村がそのまま残されている
月当番はゴミ捨て場の掃除とかをするのかも知れません
神社も神殿も鳥居も最初はなかったのを想起させる
つづく