日本はいつ始まったか? 西暦200年頃が有力
西暦250年ごろから前方後円墳が作られ始め、原型となる円墳は200年頃からとみられる
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西暦300年以前の歴史は不明
もうすぐ平成が終わりますが、平成のような元号はいつ始まったのでしょうか。
最古の記録は古事記にかかれている「大化」で645年、大化の改新によって始まりました。
大化の改新は後に天智天皇となる中大兄皇子のクーデターで、豪族支配から天皇中心の政治に替わりました。
この前の585年には前方後円墳の「古墳時代」が終わり方墳の天皇陵が建設されていました。
593年には最初の女性天皇である推古天皇が即位し、聖徳太子や小野妹子が活躍しました。
663年には日本と唐・新羅(中国朝鮮)連合軍の間で白村江の戦いが行われ、日本は敗れています。
そして712年に古事記が編纂され、650年ごろには漢字で書かれた日本や半島についての書物が存在したと言われています。
580年ごろから700年頃の変化のスピードは速く、明治維新から現代に匹敵するほど激動の歴史でした。
これらの歴史はすべて712年に書かれた古事記に基づいていて、古事記以前の事は執筆者の創造かもしれません。
有力な証拠は古墳で、日本最古の前方後円墳は250年ごろ、その原型となる濠を備えた円墳は200年ごろと見られています。
古墳からヤマト政権や天皇の起源をさかのぼっても、西暦200年以前には遡れません。
実在が確実視されている最初の天皇は第10代崇神天皇で、西暦300年ごろと考えられます。
卑弥呼は248年没で、この直後に前方後円墳が登場した
画像引用:https://www.kansai-woman.net/userfiles/images/inori/inori_6yayoi_07.jpgより引用
多くの物証は西暦200年代を示す
天皇の平均在位期間はわずか14年で過去にさかのぼるほど短くなり、初期の天皇は10年以内と推測されます。
すると崇神天皇の前の9代の天皇の始まりは、やはり西暦200年以降と推測できるのです。
有名な魏志倭人伝に書かれている卑弥呼は西暦245年前後で、崇神天皇の6代ほど前の時代に相当します。
魏志倭人伝には倭国は西暦200年以前に大規模な内乱があり、70年ほども続いたのち卑弥呼が王となったと書かれています。
ここでもやはり倭国のはじまりはおおまかに言って西暦200年ごろになります。
問題は卑弥呼に相当する人物が古事記に書かれていないことで、700年代には記録として失われていたのかも知れません。
文字記録が始まった600年代まで記録はすべて口頭の伝承だったので、200年の出来事は古事記より500年も前になります。
500年間人々の口から口に伝えられる間には、重要な人物の名前が消えても不思議ではないでしょう。
結局ヤマト政権の始まりが西暦200年ごろという想像はできても、文字記録がないので人物名などは分からない。