大名持神社に降臨してみる(奈良県吉野町)
吉野川沿いの古い神社
今回は前から気になっていた奈良県吉野町にある「大名持神社」(おおなもちじんじゃ)に行きました。
道路を挟んだ隣がローソンで、しかもこれより奥には「コンビニがない」(デイリーヤマザキはある)という絶妙の立地です。
吉野川より南とか吉野川上流に行くときには、立ち寄らざるを得ないポイントです。
ローソンで買ったものを食べながら散歩すると、隣にあるのが大名持神社です。
なんだか古そうな神社だなと思っていて、一度階段を上ってみたところ、予想以上に魅力的でした。
ローソンや神社がある169号線沿いの反対側に吉野川が流れている
吉野川上流にいくとき必ず通り、とても目立ちます
まず神社自体が山の上にあり、石段はすべて手積みで一個一個違っていて、すり減ってコケが生えている。
最近の新しい神社では規格化されたブロック状の石が積み上げられていて、ツルツルしてJRの床みたいです。
神社の建物はものすごく古いわけではないが、石段や景観に調和している。
新築分譲住宅みたいなピカピカの神社だと、気分が盛り上がらないがこれは良い。
大名持神社の創建は不明で、西暦859年に初めて記録に登場し、正一位を授けられたと書かれている。
同時代の正一位は奈良公園にある春日大社のみで、当時は日本一二を争う格式高い神社だった。
であれば天皇や皇族、時の権力者などもここを参拝した筈で、なるほど古くて立派なのもうなづける。
もとは竜門郷21カ村の式内郷社だったのもを、ここに祭ったと書かれている。
この石段のコケとすり減りがとても良いです
石段以上に良いのは城のように積まれた両側の石垣
コケに覆われた樹木は苔マニアにはたまりません
どこかの石を村人が運んで積んだのでしょう
こういうものが発展して大阪城や江戸城になったのでしょう
石段を上がるまでが、すでに芸術品といえる
上に上がると正面に見える石積みも美しい
大小不揃いな石を丁寧に積んである
手洗い場の龍もかっこいい
反対側は少し新しい印象
社殿は基礎の石を見ると戦後に再建したようです
ここにもコケが
古い石積みと苔が好きな人にはお勧めです