神武天皇も祈願した夢淵
神武東征と夢淵
吉野川支流の高見川を遡っていくと川が三又に分かれていて、北に高見川、南に四郷川、東に日裏川が伸びている。
その合流地点にあるのが夢淵という名勝で、水面はヒスイのように神秘的な緑色をしている。
水は主に高見川上流から流れてきて、東の滝という滝からは日裏川の水が流れ込んでいる。
川ベリに立つと川底の石も緑色に見えるが、石や水に色は付いていない。
水は透明だが微妙な成分の違いによって、緑色の可視光線だけを反射しているようです。
伝説では神武天皇もここに立ち寄って必勝を祈願し、大和(奈良県)を占拠して橿原宮を開いた。
この伝説をみて「おや」と思うのは神武天皇は九州から大阪を通って奈良へ攻め込んだのに、夢淵は平野部を過ぎた奥地にある点です。
神武天皇は大阪から和歌山へぐるっと遠回りして、一番遠い山岳地帯を通って奈良盆地に入ったとされています。
このルートだと確かに最終決戦の前に夢淵を通り、さらに東の山岳地帯を通った後、現在の宇陀市役所あたりから桜井市役所の敵を襲撃してやっと平野部に出ている。
桜井市役所辺りを拠点として奈良盆地を支配していた「土蜘蛛」を倒し、日本列島の支配者として初代天皇に即位した。(実際は大王だった)
夢淵のおかげなのかは分からないが、今も当時と同じ色の水を湛えている。
神武天皇が歩いたルート(想像)
3つの川の合流地点に青い水が見える
赤い橋を渡ります、左手は駐輪場
舗装などはされていない
今は渇水で水が少ない
神武天皇はここに瓶を沈め、土蜘蛛との戦に勝てるかどうか占った
夢淵を見下ろす場所に祠がある
神武天皇の一団はこのような川の道を歩いて進んだのでしょう
隣の東吉野キャンプ場で寝泊まりできる(高い)
岩肌の苔が古代のロマンをかき立てる
おわり