日本最初の村は二上山の石切り場
サヌカイトは低い場所に露出しているので簡単に採れた
https://www.narakanko.com/images/sightseeing_image/197/730x548nijo-mountain_main.jpgより引用
最初の村があった場所
日本で最初の村あるいは集落がどこかというテーマは一見難しそうですが答えは割と簡単に出ます。
「村」というからには定住する場所であり、狩猟しながら移動していたら村や集落になりません。
定住するにはそこに食料なり他の重要な何かが存在する必要があります。
日本最初の定住地は奈良県の二上山で石器時代から良質な石器原料が取れました。
二上山のサヌカイト製石器は日本最古のもので、 旧石器時代から弥生時代の終わりまで使われていました。
発見された最も古い石器は3万年から2万5千年前とみられ、3万年まえには二上山で石の採取が始まっていました。
それから途絶えることなく古墳時代まで石器の原料として切り出されたので、そこに定住した人々がいたでしょう。
鶴峯荘第1地点遺跡には日本最古のサヌカイト礫の採掘坑が発見されていて、この周辺に誰かが定住していました。
それほど山深くなく平地に隣接しているので今でも簡単にサヌカイトを拾うことができます。
サヌカイトは非常に薄く鋭く加工できるので、現在のナイフやカッターのように使われていました。
大きく加工すると斧になり木を切り倒すことが出来、小さく加工すれば食べ物に切れ目を入れるなどできました。
棒の先端につければ槍にもなるが、縄文時代は人間同士の争いは少なかった。
二上山のサヌカイトを取っていた石器人は他の地域との交換で食料を得られるので、狩りのために移動する必要はなかったでしょう。
二上山は大阪から電車や車で1時間ほどで、標高500mほどと手軽なのでハイキングに上る人が多い。