限界集落にもランクや格差がある 高野町の過疎地巡り
一軒貧しく見えるが、ここは果樹園があり町にも通えるので、そう悪くない
限界集落の収益源とは
前回は和歌山県高野町の下筒香の高地集落まで行き、棚田状の畑や斜面の民家などを見ました。
高野町の「筒香」地区は上筒香が平地で田んぼが多く、中筒香は川沿いの狭い土地、下筒香は山の上です。
上中下の順に貧しくなるのだが、そういう意味があるのかは分かりません。
奈良、和歌山、大阪南東部の山間集落は、収入源によって集落のタイプが分かれます。
最大の収入源は田んぼで、まとまった平地があると山間部では大きな収益源になります。
次に大阪・奈良。和歌山の県境で多いのが果樹園で、果樹園農家は高地にあるがどこも立派で新しいです。
3つ目はキャンプ場で、天川村や十津川村、高野町の丹生川沿いなどで良く見かけます。
キャンプ場は海の家と同じで夏休みや連休で1年分を稼いでしまい、後はほぼ開店休業状態です。
キャンプ場の近くにあるのが遊漁券販売店や釣り客にサービスする店、有料釣り場で、過疎地では大きな産業と言えます。
GWなのでバーベキューしている人が居た
後で確かめたら明神岩はこれじゃなく下に大きいのがあったようです
都会の人がレジャーで落とす金は過疎地の収入になる
自然の川はきれいだが、有料キャンプ場とか遊漁券を利用してくれないと、住民に金が落ちない
この集落は果樹園に囲まれていた
地元の人が植えたらしい花
冬は非常に厳しいはずだが、春はのどかな風景
町に通勤できるのは恵まれた過疎地
4つ目は土建会社や水力発電所、公共施設や山林の保守管理などで、数少ない勤め先になっている。
5つ目は町に通勤することだが、町までの距離が近い集落でしかできない。
これらのうち複数の収益源がある集落は、山間地と言っても若い人(50代以下)が居て栄えている印象を受ける。
川沿いに釣り場やキャンプ場があり、山の上には果樹園があり、ダムや公共施設や土建会社があり町に近ければ、住民は相当豊かでしょう。
実際そういう集落も中には存在するが、無いところは一つも収益源がないので、家は崩壊寸前で住民は70代以上の集落もある。
通勤できる範囲に町があるだけで、過疎地としては非常に恵まれている。
同じような僻地でありながら、田舎にも巨大な格差が存在するのを目の当たりにします。
小学校がある過疎地は間違いなくAランクで、非常に恵まれた立地条件にあります。
本当の限界集落だと自動販売機とか文明を感じさせるものがなく、あっても30年は使われていない気配が漂っている。
神社や寺などその地域の人に重要な場所が荒れ果てていたら、消滅は時間の問題でしょう。
山を上がったらぽつんと一軒家があった
町に通勤できる場所ではなく、数軒の果樹園農家が残るのみ
丹生川沿いに戻る、これはキャンプ場に渡る橋
釣り、キャンプ、登山、水遊びがここの主要産業
九度山町立河根小学校、学校があるのは相当恵まれている
この地区がいかに貧しかったが綴ってあった
あまりに貧しいので出稼ぎするために手彫りで道を作ったそうです
ここは橋本市の近くで、果樹園もあるのであまり限界っぽくない
懐かしいZが放置してありました
橋本市に降りて今回の限界集落めぐりは終わります