家賃1万2千円の格安物件は大阪に実在するか
予想とはかなり違っていた
家賃1万2千円のマンション
以前『大阪難波周辺の安すぎる家賃 1万円台から』
という記事を書いた時に疑問に思ったのが、この家賃1万円台のは「釣り物件」じゃないかという事でした。
世の中には「釣り○○」が溢れていて、バーゲンセールの広告に載っている商品でも、店に行くと売り切れだったりする。
ハローワークでも見せかけの募集があり、賃貸でも釣り物件が存在しています。
広告を見て問い合わせると必ずそれは「成約済み」で、もっと条件が悪くて高いのを紹介されます。
ましてここは大阪であり、日本一性根が腐った、いや商売上手の人が多い街なので、疑うのが当然でしょう。
10分ほど歩くと阿倍野駅がある
阿倍野警察署から数分
果たして家賃1万円台の物件が実在するのか、いつか確かめてみたいと思ったが、そのままにしていました。
店頭に1万円台の賃貸物件の広告が張ってあったとして、住む気もないのに物件まで案内させるのは気が進まない。
だがネット上に詳しい住所が掲載されている物件なら、自分で確認しに行く事はできると思い立った。
ある暇な日曜日に、ネットを検索し、最も近い場所にある格安物件に目星をつけて颯爽と出かけた。
だが地図をプリントアウトして道路地図も用意したのに、それら一切を忘れて出かけたのだった。
「阿倍野警察」「キxxト教大学」など覚えているキーワードと位置関係から、該当する地名に行くのは簡単だった。
分かりにくいが無人駅になっている
意外に閑静な住宅地にあった
問題はその後で、周囲全体が同じような2階建ての建物が延々と続いているのだった。
30分以上うろうろして、道路で遊んでいる子供達に「不審者」と認知された頃、ようやくその建物を発見した。
ネットの賃貸情報サイトの外観写真というのは、多くが「どこから撮影したんだよ」というくらいキレイに撮られている。
予想と違い「ちゃんとした建物」だった
この建物も写真写りが良いわけではないが、ネット画像とは大分印象が違っていました。
頭の中に「最もボロイ建物」とインプットしていたので、立派すぎて何度も素通りしていたのだった。
そう、その建物は家賃1万2千円にしては余りに立派過ぎ、外観がきれいすぎた。
「空室あり」この物件は間違いなく存在した
だが良く見ると確かにその建物だし、マンションの名前も同じで、「入居者募集中」と書いてある。
建物の隣には多くの自転車が止めてあり、自動車の駐車場にもなっていました。
建物横の階段からは、入居者らしい人が頻繁に出入りしていた。
家賃の安さから完全な「スラム街」を想像していたので、普通過ぎる住人達の様子は意外だった。
身なりはキチンとしているし、明らかにプータローではなく働いている様子が伺える。
西洋人も居たので、他にも中国人が多いのかも知れないが、とにかく見た目は正常です。
表の入り口はダミーで、横の階段が本当の入り口らしい
もしや超お得な物件?
周辺は古くからある閑静な住宅地で、道路で遊んでいる子供達が多いので、治安は悪くないのが察せられる。
同じような建物が2つ並んでいて、うち一つがマンションで、もう一つは別の会社が使っているようだった。
するとそこは本来マンションでは無く、改造して人が住めるようにしたのかも知れない。
築29年だが建物はしっかりしているようだ
当然エレベーターは無く、非常階段のような外階段から住人は出入りしているようだった。
内部の様子は分からないが、ネットでは風呂トイレ・流し付きでエアコンまで装備してある。
これで家賃1万2千円+管理費3千円なら非常にお得ではないか。
写真はぼかしてあります
https://www.homes.co.jp/chintai/b-1242590015013/より引用
欠点としては急な坂道の途中にあるので、どこからどう来ても、毎日急坂を上る必要がある。
間取りは1ルームで築29年、外観は頑丈そうで、ひび割れなど深刻な問題はなさそうでした。
周囲にゴミが散乱していることも無く、非常にきれいに使われていると想像できる。
結局家賃1万円台の物件は実在し、少なくともネットで掲載されている部屋は実際に住める。
敷金礼金保証金なし、最寄り駅からは数分で、10分歩くと阿倍野駅と市街に出ます。
事前予想としては「倒れそうな建物」「割れた窓ガラス」「散乱したゴミ」「周囲をうろつく浮浪者」などを想像したが、全然そういう事はなかった。
近くにあった道祖神
数分歩くとあべのハルカスが見える